こんにちは。神戸市垂水区にある春藤歯科医院です。
矯正治療を考えている人にとって、費用は大きな問題点となるのではないでしょうか。矯正治療そのものにかかる費用だけでなく、通院費用、精密検査の料金などが別途かかる場合も少なくありません。
計画的に治療をすすめるためにも、矯正治療の費用相場や治療過程ごとにかかる治療費について知っておくことは大切です。
本記事では、近年特に人気の矯正方法である、インビザライン矯正の費用について徹底解説します。
インビザラインとは？
インビザラインとは、マウスピース矯正のブランドです。薄く透明なマウスピースを着用し、歯を理想的な位置へと導きます。
従来のワイヤー矯正に比べると、目立ちにくく痛みも少ないことがメリットでしょう。社会人になっても仕事をしながら矯正治療ができるなど、人気を集めている治療方法です。
また、他のマウスピース矯正と比較すると、適応症例が多いこともメリットです。マウスピースは1日20時間以上装着し、基本的に自己管理します。
種類別：インビザライン矯正の費用
インビザライン矯正にはいくつかの種類があります。症例の状態や年齢など、さまざまな状況を考慮して選択します。
インビザラインの種類によっても費用は異なるので、それぞれの特徴と費用をまとめました。
インビザライン・ファースト
インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在する金剛歯列期の子供を対象としたインビザラインです。身体年齢だけで判断することはありませんが、6歳〜10歳頃のお子さまの矯正で使用します。
大人向けのインビザライン矯正とは異なり、インビザライン・ファーストは歯の位置の調整と顎の成長の促進を行って歯並びを整えます。
インビザライン・ファーストの相場は40万〜80万円です。
インビザライン Go
インビザライン Goは、前歯部分の矯正に特化したインビザラインです。奥歯を除く計20本を対象とした治療で、比較的軽度の症例に適応されます。使用可能なマウスピースの枚数は最大20枚です。
費用相場は30万円〜60万円です。
インビザライン・エクスプレス
インビザライン・エクスプレスは、ごく軽度の症例に使用されるインビザラインです。奥歯の移動も可能ですが、実際は部分矯正として使用することが多いでしょう。後戻りの治療に使われることも多いです。
インビザライン・エクスプレスの費用相場は、20万円〜40万円です。使用できるマウスピースの最大枚数は7枚、治療期間の目安は3か月〜4か月です。
インビザライン・ライト
インビザライン・ライトは、軽度の症例で使用するインビザラインです。矯正する範囲は限定されていませんが、部分矯正で使用されることが多いです。
インビザライン・ライトの費用相場は45万円〜65万円です。使用可能なマウスピースは最大14枚で、治療期間は7か月ほどでしょう。
インビザライン・モデレート
インビザライン・モデレートは、中度の不正咬合にしようするインビザラインです。奥歯の移動も必要な、全体矯正で選択される傾向があります。
費用相場は、70万円〜90万円です。使用できるマウスピースの最大枚数は26枚、期間は約1年程度かかります。
インビザライン・コンプリヘンシブ
インビザライン・コンプリヘンシブは、重度の不正咬合にも対応しているインビザラインです。噛み合わせの調整が必要な全体矯正にも対応可能です。
費用相場は80万円〜100万円と高額ですが、マウスピースの使用枚数に制限がありません。治療期間は2〜3年ほどです。
治療の過程ごとにかかる費用
インビザライン矯正をする場合、上記の矯正治療にかかる費用に加えて、治療の過程ごとに料金が発生します。治療の過程ごとにかかる費用のことを考慮していなければ、予算オーバーになるリスクも伴います。
治療の過程ごとにかかる費用は、下記の通りです。ワイヤー矯正をする場合でも、治療過程で必要な金額は同じです。
カウンセリング
インビザライン矯正を決定する前に、カウンセリングを行います。カウンセリングにかかる費用は、無料〜1万円です。
カウンセリングでは、歯並びや噛み合わせについての悩み、金額の相談など、インビザライン矯正において不安なことや気になることを確認できます。カウンセリングの際に、スタッフの雰囲気、歯科医師との相性、院内の環境などもチェックできるでしょう。
費用面も曖昧にせず、具体的に提示してくれる歯科医院を選びましょう。
精密検査と診断
カウンセリングの後、精密検査をして顎の骨の状態や歯並びの状態をさらに詳しく調べます。虫歯や歯周病がないかも確認されるでしょう。
精密検査の結果によって、治療計画を決定します。インビザライン矯正では、特殊な機械を使って精密検査をするため費用が高くなる傾向があります。費用相場は、1万円〜5万円です。
矯正治療の開始
矯正治療を開始すると、インビザラインそのものの費用がかかります。インビザラインの種類や歯並びの程度によって金額は異なります。
さらに、歯通院のたびに調整料金が必要になる可能性もあるでしょう。調整料の目安は、3,000円から1万円です。
リテーナーの装着と経過観察
矯正治療が終了すると、リテーナーという保定装置を装着します。リテーナーは、動かした歯を安定させるための大切な装置です。
リテーナーの装置は別途料金がかかる場合も多く、費用目安は2万円〜5万円です。さらに、経過観察のために定期検診に通う必要もあります。通院費用の目安は3,000円〜1万円です。
インビザライン矯正は保険が適用される？
インビザライン矯正は、一般的に保険が適用されません。インビザライン矯正に必要な治療費は全て自分で払う必要があることを理解しておきましょう。
しかし、下記の一部の症例では保険が適用されます。
- 厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
- 前歯及び小臼歯の永久歯のうち3本以上の萌出不全に起因した咬合異常（埋伏歯開窓術を必要とするものに限る）に対する矯正歯科治療
- 顎変形症（顎離断等の手術を必要とするものに限る）の手術前・後の矯正歯科治療
引用元：日本矯正歯科学会「矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは」
インビザライン矯正の費用を抑える方法
上述した通り、インビザライン矯正は特殊なケース以外を除いて自由診療です。「できるだけ費用を抑えたい」と思う方も少なくありません。
インビザライン矯正の費用を抑えるためにできる3つの方法を解説します。
確定申告で医療費控除を受ける
確定申告で医療費控除を受けることを検討しましょう。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合に、確定申告で申請すれば税金の控除を受けられる制度です。医療費が課税対象の所得から差し引かれ、支払った税金の一部が返金されます。
インビザライン矯正が医療費控除となるのは、治療を目的とした矯正治療の場合です。例えば噛み合わせが悪く顎に負担がかかっていた、歯並びが悪くて虫歯になりやすいなど、問題を改善するために受けた場合は該当するでしょう。
歯並びを美しくしたいという審美性の向上を目的とした矯正の場合は、治療を目的としているとは認められません。
部分矯正を考える
歯並びの状態にもよりますが、症状が軽度である場合は部分矯正を検討することもできます。上述した通り、部分矯正を目的としたインビザラインは全体矯正よりも費用がやすい傾向があります。
しかし、歯並びの状況によっては部分矯正では対応できないことがあります。また、部分矯正では噛み合わせの調整はできません。
歯科医師と相談しつつ、治療方針を決定しましょう。
トータルフィー制度を選択する
トータルフィー制度を採用している歯科医院で治療を受けることも効果的です。トータルフィー制度とは、インビザライン矯正の費用に加えてカウンセリングや精密検査、調整料、リテーナー装置の料金などが全て含まれた総額を最初に支払う制度です。
初期費用が高く感じることもあるかもしれませんが、通院のたびに費用が発生することはありません。治療が伸びた場合でも追加料金を支払わなくて良いため、結果的に安くなる可能性はあります。
トータルフィー制度の内容は歯科医院によって異なるため、詳細は事前に確認してください。
まとめ
インビザラインの費用は、種類によって異なります。軽度の症例や部分矯正に使用するインビザラインは比較的安いですが、全体矯正や重度の症例に使用するインビザラインは高額です。
インビザライン矯正は自由診療なので、インビザライン矯正そのものにかかる費用に加え、精密検査、調整料金などが別途かかることも覚えておきましょう。気持ちよく治療をするためにも、費用面でもきちんと話し合い納得した上で治療を開始してください。
インビザライン矯正を検討されている方は、神戸市垂水区にある春藤歯科医院にお気軽にご相談ください。