こんにちは。神戸市垂水区にある春藤歯科医院です。
「インビザライン・ファーストってなに?」「インビザライン・ファーストのメリット・デメリットは?」など、インビザライン・ファーストについての疑問をお持ちの方は多いでしょう。
今回は、インビザライン・ファーストのメリット・デメリットや費用、対象年齢などを詳しく解説します。お子さまの歯並びを改善したいとお考えの保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
インビザライン・ファーストとは?
インビザライン・ファーストとは、乳歯と永久歯が混在している混合歯列期に行われるマウスピース矯正です。適応可能な時期が限られていますが、装置は通常のインビザラインと同様に、透明なマウスピースです。
1日20〜22時間装着し、1〜2週間に一度マウスピースを交換しながら歯並びを整えます。インビザライン・ファーストの最も大きな特徴は、歯列の拡大と歯並びの調整を同時に行えることでしょう。
従来の小児矯正では、顎の骨を広げて歯列を拡大し、永久歯を並べるためのスペースを確保したあとに、歯並びを整えていました。
しかし、インビザライン・ファーストは、顎の骨を広げて歯を並べるスペースを作りながら、歯並びを整えることができるのです。
インビザライン・ファーストのメリット
インビザライン・ファーストにはいくつかのメリットがあります。それぞれ詳しく確認しましょう。
歯列の拡大と歯並びの調整を同時に行える
上述しましたが、インビザライン・ファーストの大きな特徴は2つの治療を同時に行えることです。歯列を拡大する装置と、歯並びを調整する装置を別で用意する必要がないので、費用を抑えられるかもしれません。
また、治療期間が短くなる可能性もあります。
マウスピースが目立ちにくい
インビザライン・ファーストで使用するマウスピースは透明なので、非常に目立ちにくいです。矯正装置の見た目が気になるお子さまでも、気にせずに使用できるでしょう。
定期的にマウスピースを交換するだけで歯を動かせる
インビザライン・ファーストでは、歯科医師の指示に従ってマウスピースを交換して歯を動かします。装置の装着とトレーニングが必要な小児矯正もありますが、インビザライン・ファーストでは難しい動作は必要ありません。
比較的痛みを感じにくい
インビザライン・ファーストは、ワイヤー矯正と比べると歯の痛みや違和感が出にくいです。マウスピースを装着できなくなるほど、お子さまが強い痛みを感じることはないでしょう。
ブラッシングしやすい
インビザライン・ファーストはご自身で簡単に外せるので、ブラッシングやデンタルフロスなどのセルフケアがしやすいです。ワイヤー矯正のように患者さまご自身で取り外せない場合は、ブラッシングが非常に難しくなります。
矯正装置のすき間に食べ物が挟まるなど、汚れが溜まりやすく磨きにくいので、虫歯や歯周病のリスクも高まるでしょう。インビザライン・ファーストは食事・歯磨きの際に外せるので、汚れが溜まりにくいです。
治療前と同じように食事を楽しめる
食事の際は、マウスピースを取り外せます。治療を始める前と同じように食事を楽しめることも大きなメリットです。
ただし、硬いものを噛むと痛みが出やすいので、頻繁に食べることは避けたほうがよいでしょう。インビザライン・ファーストに限らず、歯列矯正中は控えるべきとされています。
3Dシミュレーションで歯の動きを確認できる
インビザライン・ファーストは、3Dシミュレーションを利用して治療計画を立てます。治療開始からどのように歯が動いていくのか、お子さまも一緒に確認できるのです。
整ったきれいな歯並びを確認できることは、治療のモチベーション維持につながります。
インビザライン・ファーストのデメリット
メリットの多いインビザライン・ファーストですが、デメリットもあります。それぞれ確認しましょう。
マウスピースを管理する必要がある
インビザライン・ファーストは、マウスピースを自己管理することが重要です。具体的には、マウスピースの装着時間と交換時期を管理しなくてはなりません。
お子さまだけでは管理が難しいことが多いでしょう。そのため、保護者の方が一緒に管理する必要があります。
特に、マウスピースはお子さまがご自身で外せるので、装着時間が不足しないように注意してください。装着時間が不足すると、歯の移動が進まず治療期間が長くなる可能性があります。
治療を受けられるタイミングが限られている
インビザライン・ファーストは、対象年齢(適応可能時期)がある治療です。治療したいと思っても、タイミングが合わない可能性があります。
インビザライン・ファーストを検討している方は、早めに歯科医院で相談するとよいでしょう。
適応症例が限られている
大きく歯を移動させる必要がある症例や、骨格に問題がある症例は、インビザライン・ファーストは適応できない可能性があります。インビザライン・ファースト以外の矯正方法を勧められるでしょう。
保険が適用されない
インビザライン・ファーストは、保険適用外の治療です。一般的に、矯正治療には保険が適用されません。
条件に当てはまれば保険が適用されることはあるので、気になる方は歯科医院を受診して相談するとよいでしょう。
インビザライン・ファーストの対象年齢
インビザライン・ファーストの対象年齢は6~10歳頃です。
ただし、インビザライン・ファーストを適応できるかどうかは、身体年齢ではなく歯の状態で決まります。インビザライン・ファーストの適応時期の目安は大まかに、前歯と第一大臼歯が2/3以上生えていることといえます。
専門的な知識のない方が判断するのは難しいので、歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。
インビザライン・ファーストの治療の流れ
インビザライン・ファーストの治療の流れは、以下のとおりです。
- レントゲン撮影や口腔内スキャンを行う
- 3Dシミュレーションを利用して治療計画を立てる
- マウスピースを製作する
- 歯科医師の指示に従ってマウスピースを装着する
- 歯科医師の指示に従ってマウスピースを交換する
- 最大18か月ほどで治療を修了する
インビザライン・ファーストの費用
インビザライン・ファーストは、上述しましたが自費診療となります。そのため、歯科医院によって費用が変動するでしょう。
インビザライン・ファーストにかかる費用は、歯並びや噛み合わせによって異なります。400,000~1,000,000円ほどが費用の相場でしょう。
治療期間が延びるなどして追加の費用がかからないように、マウスピースの装着時間は守りましょう。1日20〜22時間装着するように注意してください。
また、インビザライン・ファーストはお子さまの治療ですが、マウスピースの交換時期の管理はお子さまだけでは難しいでしょう。保護者の方も協力して治療に取り組んでください。
治療後にかかる費用
インビザライン・ファースト治療後にも費用がかかります。後戻りを予防するためのリテーナー(保定装置)や、定期検診の費用です。歯科医院によってはリテーナーが治療費に入っていることもありますが、別途費用がかかることもあるので確認してください。
治療が終わると定期的なメンテナンスを受ける必要があります。後戻りや口内トラブルが起こった場合もすぐに対応できるので、歯科医師の指示どおりに通院しましょう。
まとめ
透明なマウスピースを使って見た目を気にせずに治療を進められるインビザライン・ファーストは、多感な時期のお子さまにも適しています。
ほかの歯列矯正と同じように自費診療となるため、インビザライン・ファーストの費用は歯科医院によって異なります。費用は、治療を開始する前にしっかりと確認しましょう。
インビザライン・ファーストは、ブラッシングや食事のときには取り外せるため口腔ケアをしやすいなど、メリットの多い治療です。メリット・デメリットや費用のことをよく考慮して、治療方法を選択しましょう。
インビザライン・ファーストを検討されている方は、神戸市垂水区にある春藤歯科医院にお気軽にご相談ください。