インビザライン・ファーストの適応条件！知っておきたい基本情報！
2024年03月05日
こんにちは。神戸市垂水区にある春藤歯科医院です。
インビザライン・ファーストは、成長期のこどもを対象とした透明のマウスピースを使った矯正治療です。
「インビザライン・ファーストには適応条件はある？」「インビザライン・ファーストのメリットは何？」など疑問をおもちの方もいるでしょう。
今回は、インビザライン・ファーストの適応条件や注意点、メリット・デメリットについて詳しく解説します。インビザライン・ファーストを検討している保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
こどもの歯並びが悪いとどのようなリスクがある？
こどもの歯並びが悪いと、さまざまな悪影響を及ぼします。
こどもの歯並びが悪いことによるリスクは、以下の通りです。
虫歯や歯周病のリスクが高まる
歯並びが悪いと歯ブラシが届きにくくなるため、磨き残しが増えます。そのため、歯垢や歯石がつきやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まるのです。こどものうちに虫歯や歯周病になると天然の歯が長持ちせず、大がかりな治療が必要となる可能性があるでしょう。
歯並びの悪さがコンプレックスになる
口を開けた時に歯並びが悪いと目立ち、それがコンプレックスになることもあります。大きな口を開けて笑うことや、人前で話したくなくなることもあるでしょう。
自分の外見が気になる思春期に問題として表面化しやすいため、早めに対処したほうがよいでしょう。
発音しにくくなることがある
歯並びが悪いと発音に支障が出ることもあります。特に顎がしゃくれていたり、歯と歯の間に隙間があったりする場合は、影響が出やすいです。発音が悪いと日常生活にも支障が出ることもあるので、こどものうちに改善したほうがよいでしょう。
肩こりや頭痛を引き起こす
歯並びが悪く、噛み合わせがずれていると顎関節に負担がかかり、首周りの筋肉が緊張すると肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。また、顎関節に負担がかかり続けると顎関節症を引き起こす可能性もあるでしょう。
こうした症状によってこどもの集中力が低下することもあるため、歯並びに原因があれば早めに対処しておくとよいでしょう。
インビザライン・ファーストとは？
インビザラインは、透明のマウスピースを装着し、定期的に交換しながら歯を動かす矯正方法です。インビザライン・ファーストは、成長過程にあるこどもの治療に特化したもので、乳歯と永久歯が混在している時期を対象としています。
年齢だけではなく、歯の状態によってインビザライン・ファーストが適応されるかが決まりますが、だいたい6～12歳頃のこどもが対象です。
通常のインビザラインとは異なり、乳歯にもフィットするようになっており、顎の成長を促しながら、永久歯が生えるスペースを作ることができます。それと同時に、歯並びを整えることも可能です。
インビザライン・ファーストのメリット
インビザライン・ファーストで矯正治療を行うメリットは、以下の通りです。
目立ちにくい
使用するマウスピースは透明であるため、装着していても目立ちにくいです。そのため、お友達と話しているときでも、矯正をしていることに気づかれにくいでしょう。
痛みや違和感が少ない
ワイヤー矯正では歯に装着した矯正器具に強い力を加えて歯を動かすため、痛みが生じることがあります。
一方で、インビザライン・ファーストではマウスピースを装着・交換しながら段階的に歯を動かしていくため、痛みが少ないです。装着している時の違和感も少ないので、こどもに負担をかけずに治療を進められます。
着脱できる
インビザラインのマウスピースは、食事や歯磨きの時は取り外せます。通常と同じように歯磨きができるので、衛生面でも優れています。また、激しいスポーツや楽器を演奏する際に一時的に外すことも可能です。
通院回数が少ない
ワイヤー矯正の場合は、1か月に1回の頻度で通院するのが一般的です。
一方、インビザライン・ファーストの通院回数は、1～2か月に1回程度であることが多く、保護者の方の負担も少ないといえるでしょう。
顎の成長を促しながら歯並びを整えられる
インビザライン・ファースト以外にも小児矯正の装置はあり、それぞれに特徴があります。床矯正は顎を広げて永久歯が並ぶスペースを確保するための治療で、顎を広げた後に歯並びを整えるために別の矯正装置を使うこともあります。
一方、インビザライン・ファーストは顎の成長を促しながら歯並びを整えられるのです。
インビザライン・ファーストの適応条件
インビザライン・ファーストは、6～12歳頃のこどもが対象です。
しかし、インビザライン・ファーストには適応条件があります。年齢ではなく、永久歯への生え変わりの進み具合で判断されるのです。
具体的な適応条件は、以下の通りです。
- 第一大臼歯が生えており、切歯の2本が3分の2以上生えている
- 少なくとも4分の3顎に乳歯（C、D、E）、またはまだ生えていない永久歯（3、4、5）が2歯以上ある
インビザライン・ファーストでの矯正治療が可能かどうかは、矯正治療を行っている歯科医院で確認しましょう。
インビザライン・ファーストの注意点
インビザライン・ファーストでスムーズに治療が進められるように、以下のような点に注意しましょう。
マウスピースを1日20～22時間装着する
インビザラインは食事や歯磨きの際に外すことができる点が大きなメリットですが、装着時間が短いと治療計画通りに歯が動かないため、装着時間を守ることが大切です。
インビザライン・ファーストのマウスピースは1日20～22時間装着する必要があります。20時間以下にならないように、食事や歯磨きのとき以外はマウスピースを装着するように保護者の方が管理してあげましょう。
こどものモチベーションも大切
インビザライン・ファーストでこどもの歯を治療しようと考えている保護者の方は、歯並びを整える重要性がわかっているでしょう。
しかし、こども自身が毎日マウスピースを装着するのは面倒だと感じたり、必要だと感じていなかったりすると、保護者の方の目が届かないところでマウスピースを外してしまうことも考えられます。
インビザライン・ファーストは、1年半程度マウスピースを装着し続けなくてはいけません。そのため、こどもにも理解できるように矯正治療の大切さを話しておくことも大切です。
適応できない症例もある
インビザライン・ファーストは比較的負担が少ない矯正方法ですが、すべての症例に適応するわけではありません。インビザライン・ファーストを希望していても他の治療方法をすすめられることもあるでしょう。
カウンセリングでどのような症例なら治療が可能か、他にはどのような治療の選択肢があるのかなど、しっかりと確認しておきましょう。
飲食時はマウスピースを取り外す
飲食時はマウスピースを取り外しましょう。マウスピースを装着したまま食事をすると、変形する恐れがあります。
また、マウスピースを装着した状態で色が濃い飲み物や糖分を含む飲み物は控えましょう。色が濃い飲み物を摂取すると変色する可能性があり、また糖分を含む飲み物を摂取するとマウスピースに糖分が付着して虫歯になる可能性があるのです。
マウスピースを装着した状態で水を飲むことは問題ありません。
しかし、熱い飲み物は控えてください。マウスピースを装着したまま熱い飲み物を飲むと、マウスピースが変形することがあります。
マウスピースが破損・変形すると、治療計画通りに歯が動かなくなることがあります。飲食時はマウスピースを必ず取り外しましょう。
マウスピースを適切に保管する
食事や歯磨きなどでマウスピースを外した際に紛失することがあります。マウスピースを紛失すると作り直しになり、追加で費用がかかることもあるのです。マウスピースを外した際は、専用のケースに入れて保管する習慣をつけると、紛失を防げます。
まとめ
インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混ざって生えている時期のこどもを対象とした透明なマウスピースによる矯正治療です。
成人を対象としたインビザラインとは異なり、顎の成長を促すことができるため、永久歯に生え変わる前に永久歯が並ぶスペースをつくることができます。
インビザライン・ファーストは目立ちにくく、装着時の痛みや違和感が少ないというメリットがあります。
しかし、すべての症例に対応できるわけではなく、適応条件があるのです。インビザライン・ファーストで治療ができるか気になる保護者の方は、お子さんと一緒にカウンセリングを受けるとよいでしょう。
インビザライン・ファーストを検討されている方は、神戸市垂水区にある春藤歯科医院にお気軽にご相談ください。