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インビザラインの全体矯正と部分矯正について詳しく解説!

こんにちは。神戸市垂水区にある春藤歯科医院です。

インビザライン矯正をする女性

インビザライン矯正にはお口全体の歯並びを治療する全体矯正と、一部分のみを治療する部分矯正があります。全体矯正と部分矯正にはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、インビザラインの全体矯正と部分矯正の特徴や症例について詳しく解説します。どちらが適応となるかは、実際に歯科医師が確認しないとわかりませんが、インビザライン矯正を検討している方は参考にしてください。

インビザラインとは?

インビザライン矯正をする女性

インビザラインは歯列矯正方法のひとつです。矯正治療には、固定式のワイヤー矯正とマウスピース矯正がありますが、インビザラインはマウスピース矯正です。

インビザラインはアメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース型カスタムメイド矯正装置で、1999年から提供されています。日本でも多くの歯科医師がインビザライン矯正のライセンスを取得しています。

インビザライン矯正では、患者さまの歯型を採り、歯並びに合わせて専用のマウスピースを作製します。マウスピースの枚数は歯を動かす範囲や歯並びの状態によって異なります。

インビザラインのマウスピースは透明で目立ちにくいことや、取り外しができることが大きなメリットですが、1日20〜22時間装着するのが前提です。装着時間が不十分な場合は、治療計画通りに歯が動かず、治療期間が延びることもあるでしょう。

また、マウスピースを1〜2週間ごとに交換する必要もあります。マウスピースの管理は患者さま自身で行うため、装着時間が短くならないよう、基本的には食事と歯磨きの時以外は外さないようにしなければなりません。

インビザラインの全体矯正とは?

インビザライン矯正のマウスピース

全体矯正とは、文字通り、歯並び全体を動かす治療のことを指します。つまり、前歯だけではなく、奥歯も含めたすべての歯を動かすことが可能です。インビザラインで歯列全体を矯正する場合、インビザライン・コンプリヘンシブというパッケージを使用します。

全体矯正は対応できる症例の幅が広いというのが最大のメリットでしょう。軽度の歯並びの乱れから重度の歯並びの乱れまで、治療できる場合が多いです。

出っ歯は部分矯正でも治療できる症例ですが、大きく前歯が出ているケースや奥歯の噛み合わせが合っていないケースなどは、部分矯正では対応が難しい場合があるのです。そのため、全体矯正で治療することになります。

全体矯正の治療期間は、個人差はありますが1〜3年程度で、通院頻度は1〜3ヶ月に1回程度です。

インビザライン矯正後は後戻りを防ぐために保定期間を設けています。保定期間は治療にかかったのと同じくらいの期間が一般的です。保定期間中は、保定装置(リテーナー)を装着して後戻りを防ぐ必要があります。

インビザラインの全体矯正の費用相場は、60万〜100万円程度です。

インビザラインの部分矯正とは?

インビザラインの部分矯正イメージ

部分矯正とは、歯並びの一部分だけを動かす矯正治療で、前から3番目までの歯を対象としています。

奥歯の噛み合わせに問題がある場合は適応になりません。基本的に歯並びを整えて見た目をよくすることが目的であり、すべての歯を動かせないため、噛み合わせの調整はできないのです。

部分矯正で対応できる症例は比較的軽度なものに限定されます。前歯のすきっ歯や前歯のガタガタした歯並び、軽度の出っ歯などです。

治療期間は3ヶ月〜1年程度で、通院頻度は全体矯正とかわらず1〜3ヶ月に1回程度です。部分矯正での治療後は全体矯正と同様に保定期間があります。

インビザラインの部分矯正の費用相場は、10万〜40万円程度です。

インビザラインのメリット

インビザラインのメリットイメージ

インビザラインには、さまざまなメリットがあります。

インビザラインのメリットは、以下のとおりです。

透明なマウスピースを使用するため目立ちにくい

インビザライン矯正では、透明なマウスピースを使用するため、お口を開けても目立ちにくいです。そのため、人前でお話をする仕事の方や記念の式典などに参加する予定のある方でも治療を受けやすいでしょう。

自分で取り外すことができる

ワイヤー矯正では矯正装置を歯に接着します。矯正装置は固定式であるため、自分では取り外せません。

一方、インビザライン矯正のマウスピースは1日20〜22時間装着するという条件はありますが、自分で取り外せます。写真撮影や食べ歩き、飲み会など、短時間なら状況に応じて取り外せるため、矯正治療中でもいつも通りに過ごせるでしょう。

マウスピース装着時の痛みや違和感が少ない

ワイヤー矯正の場合、インビザライン矯正と比較して大きな力をかけて歯を動かすため、特に装着したばかりの時は痛みを感じやすいです。

一方、インビザライン矯正は緩やかな力をかけて徐々に歯を動かすため、痛みは少ないです。また、使用するマウスピースは薄いため、装着時の違和感も少ないでしょう。

虫歯や歯周病になりにくい

ワイヤー矯正の場合、食事や歯磨きの際に矯正装置を取り外すことができません。矯正装置の周囲に食べかすが詰まりやすく、通常よりも歯が磨きにくくなるため、虫歯や歯周病になるリスクが高まるのです。

しかし、インビザライン矯正の場合、食事や歯磨きの際はマウスピースを外せます。マウスピースを洗浄する手間はありますが、矯正前と同じように歯磨きができます。そのため、ワイヤー矯正に比べると虫歯や歯周病になりにくいでしょう。

通院回数が少ない

矯正治療は長期間かかります。通院を続けることが大変だと感じる方もいるでしょう。ワイヤー矯正の場合、通院頻度の目安は1ヶ月に1回程度です。

一方、インビザラインは治療に使用するマウスピースを一度に作製し、自分で装着・交換しながら治療を進めます。そのため、マウスピースが完成した後の通院頻度は1〜3ヶ月に1回程度と少ないのです。

型取りの負担が少ない

矯正治療を行う際は型取りをします。粘土のようなものを口に入れるのを負担に感じる方も

いるでしょう。インビザライン矯正の型取りは、専用のスキャナーで口腔内をスキャンするだけなので、負担が少ないです。

症例が豊富

どのような治療でも、症例が少なく、歴史が浅いと不安になるでしょう。

インビザライン矯正は1999年に提供が開始された矯正治療で、日本での症例数も豊富です。そのため、安心して治療が受けられることが大きなメリットといえるでしょう。

インビザラインのデメリット

インビザラインのデメリットイメージ

インビザライン矯正には以下のようなデメリットがあります。インビザラインを検討されている方は、以下の点も考慮しましょう。

マウスピースを1日20〜22時間装着しなければならない

インビザライン矯正ではマウスピースを1日20〜22時間装着することを前提として治療計画が立てられます。そのため、基本的には食事と歯磨きの時以外には装着しなければなりません。

マウスピースを長時間装着しないと、治療中に歯が後戻りを起こすことがあります。

不向きな症例もある

インビザライン矯正では極端に歯並びや噛み合わせが悪く、大きく歯を動かさなくてはいけない場合は、対応できないことがあります。インビザライン矯正で対応可能かは歯科医師に相談しましょう。

食事の際に外す必要がある

食事をするときはマウスピースを取り外す必要があります。食事の時に取り外さなければならないため不便に感じる方もいるでしょう。例えば、調理中に味見をしたい時やカフェでコーヒーを飲みたい時など、いちいち外すことが負担になります。

しかし、マウスピースを装着したまま食事をすると変形・破損の原因となります。マウスピースが変形・破損すると、治療計画どおりに歯が動かなくなる可能性があるため、食事をするときは必ずマウスピースを取り外さなければならないのです。

マウスピースを紛失するリスクがある

入れ歯なども外した際にティッシュなどにくるんで、うっかり捨ててしまうということが起こりやすいですが、マウスピースでも同じように紛失するケースがあります。

マウスピースを紛失すると治療が滞るだけではなく、追加の費用がかかることがあるため、専用のケースに入れることを習慣化しましょう。

まとめ

インビザラインのマウスピース

インビザライン矯正には全体矯正と部分矯正があり、治療する範囲によって選択します。全体矯正の場合は、奥歯を含めた全体の歯列を矯正できます。

一方、部分矯正で治療できる範囲は主に前歯部分で、奥歯の噛み合わせに問題がある場合は対応できません。また、軽度の症例にのみ対応できるため、大きく歯を動かさなければならないときは、全体矯正を選択する必要があります。

インビザラインには、目立ちにくく、食事や歯磨きの際にマウスピースを外せるというメリットがあります。

しかし、不向きな症例もあるので、歯科医師に相談して、適切な治療法を選びましょう。

インビザラインを検討されている方は、神戸市垂水区にある春藤歯科医院にお気軽にご相談ください。

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